発達障害

発達障害の子供は英語が苦手?その理由と最適な学習方法は?

更新日:

「英語が苦手な我が子をどう導いてあげたらいいかわからない」**

「発達障害を持った我が子に合った英語の学習方法が知りたい」

「子供が将来苦労しないように英語の力を伸ばしてあげたい」

 

この記事を読んでいる方の中には、発達障害を持ったお子様に合った英語の学習方法について悩んでいる親御様や模索している親御様が多いのではないでしょうか。

 

確かに英語を習得する段階では高い言語処理能力が求められるため、発達障害をお持ちのお子様の中には英語の学習方法が適しておらず習得すること自体に苦手意識があったり、困難であると感じている人がいます。

 

しかし私自身、中学校の教員として発達障害を持つ学生たちのサポートをしてきましたが、断言できるのは一人一人の適正に合わせて学習をすることで英語を習得することはできるということです。

 

今回の記事では以下の項目について詳しく解説をしていきます。

 

  • 発達障害を持っている子供が英語を苦手とする理由
  • 発達障害を持つ子供が英語学習をする時に親が意識すること
  • 発達障害を持つ子供に適した英語の学習方法

 

また今回の記事ではADHD傾向である私自身が英語圏のオーストラリアで英語を使って生活ができるようになった学習方法についても詳しく紹介をしていきます。

 

発達障害を持っていても英語を習得することはできます。ただそれには最適な学習方法と適切な周囲の支援が必要です。

 

こちらの記事でお子様の英語力を伸ばすための方策を一緒に見ていきましょう。

 

発達障害を持っていると英語が苦手?その理由は?

発達障害を持っていると英語の学習が苦手であると言われています。

 

ただご存知の通り、発達障害には大きく分けて3種類あり、発達障害の種類によって「英語が苦手だ」と感じるようになる原因が変わってきます。

 

そこで3つの発達障害である

  1. 注意欠陥多動性障害(ADHD)
  2. 自閉症スペクトラム
  3. 学習障害

の特徴と英語が苦手となる原因を分けて説明します。

 

注意欠陥多動性障害(ADHD)

ADHDは注意力が散漫になってしまったり、落ち着かなかったりといった症状に見られます。

 

ADHDには一般的に以下のような特徴が見られます。

 

  • 注意力が散漫で、一つのことに集中することができない。
  • 授業中など同じ場所に同じ姿勢でいることに苦痛を感じる。
  • 持ち物や約束などを忘れてしまう傾向がある。
  • 興味があることに関してすぐに注意が向けられる。

 

ADHDの傾向があるお子様は一つのことに対して集中し続けるといったことが苦手だったり、同じ場所に長時間いるということが苦手だったりします。

 

他にも自分の興味や関心が向くとすぐに行動をするといった特徴があるために、

 

  • 人の話を聞かずにすぐに行動に移してしまう。
  • 人の話を遮り、自分の話をしてしまう。

 

などといった行動が見られます。

 

 

ADHDのお子様が英語が苦手と感じるようになる原因

ADHDのお子様が「英語が苦手だ」と感じる原因としては以下のような点があげられます。

 

  • 一斉講義式の授業ばかりで授業に集中できない。
  • 英単語などの暗記学習中、他のことに気が散って集中できない。
  • 発話練習などの際に他の人の発話が気になって集中できない。

 

基本的には「集中ができない」ということが原因でADHDのお子様は英語が苦手だと感じるようになっていきます。

 

授業に集中することができなければ、徐々に英語の授業についていくことができなくなっていきます。

 

また英語の授業についていくことができなくなると、学習に対しての自信が失われたり、英語の授業がつまらないと感じるようになっていきます。

 

そうなってしまうと少しずつ授業の内容に遅れが出てき始めて、更に授業内容に集中することができなくなります。

 

そのような環境では英単語の暗記や一斉講義式の授業、他の生徒の発声練習などが不愉快に感じるようになっていきます。

 

そして英語の授業に対しての評価も下がっていき、英語が苦手だと感じるようになってしまいます。

 

特に英語を学び始める中学校英語では「英単語の暗記」であったり、文法問題の一斉講義式授業などに対して集中力を保つことがADHDのお子様からすると非常に困難な作業となっていきます。

 

よく言われているのが「ADHDの子供は集中するということ自体に努力を要している」という言葉です。

 

ADHDの傾向を持たない子供は、集中をした上で「勉強に努力をする」のですが、ADHDを抱えるお子様の場合にはその前段階として「集中する」ということに努力をしなければなりません。

 

そのため集中することが難しい暗記系・一斉講義式の授業が多い中学校英語では苦労をすることが多いのです。

 


ADHDである自分の英語学習で苦労した体験談

ちなみに私はADHD傾向なので中学校の英語の学習(もちろんそれ以外の教科に関してもですが)には大変な苦労をしました。

 

英単語を毎日、暗記するように言われるのですが自分にとって英単語の暗記は興味がない分野であり、興味がないことに対して集中をするということが非常に困難でした。

 

また授業は基本的に静かな環境の中で行われるのですが、その中で小さな物音や誰かのくしゃみや息、エンピツでノートに書く音などが一つ一つ学習をする際に障害となりました。

 

英語を学ぶ上で最も苦労を要したのはリスニングでした。

 

ただでさえ言語処理が成熟し切っていない英語という第二言語の音声に対して、集中して聞き取りを行わなければならないというのはADHDの私にとっては難しく、いつも点数が低かったことを覚えています。

 

集中をしようとしても「なぜか他のことを考えたり、他のものに注意がいってしまう」という現象は、ADHDということに自覚のない自分にとっては不思議でしようがなく、しかしどれだけ集中しようと考えてもまた別のことを考えてしまったりするのです。

 

リスニングでは集中して音声を聞かなければなりませんが、だれかがメモを取る音に気が散ったり、問題用紙に書かれているイラストや文字になぜか集中がいってしまい自分をコントロールできませんでした。

 

ADHDを持っている子供の世界というのはこのようなもので、何よりもまず努力をするということが非常に苦労をすることなのです。

 

自閉症スペクトラム

自閉症スペクトラムには、アスペルガー症候群や高機能自閉症などと呼ばれるものも含まれます。

 

自閉症スペクトラムを抱える子供は、

  • 対人関係が苦手
  • 社会性が欠如している
  • コミュニケーションを取ることに苦労している

といった特徴があります。

 

また自分の中のルールへのこだわりが非常に強く、同じルーティンを毎日繰り返すことや、同じ習慣を毎日継続するということが特徴です。

 

毎日同じことを繰り返すことについては得意なのですが、その予定やルーティンが狂ってしまうと混乱してしまったり、何をすればいいのかがわからなくなってしまいます。

 

自閉症スペクトラムのお子様が英語が苦手と感じるようになる原因

自閉症スペクトラムにお子様が英語に対して苦手意識を感じるのは、英語の授業で様々な学習をしなければならないからです。

 

英語にはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングと基本的に4つの学習活動がありますが、授業の中でどの学習活動を行うかによって授業スタイルが大きく変わってきます。

 

そのため毎日、同じスタイルで英語の授業を受けるということは難しく、毎回違う授業に対応していかなければならないという困難さがあります。

 

自閉症スペクトラムを持っていない子供にとっては、「今日はスピーキングの授業か」と納得し、それで受け入れられてしまう差異であったとしても、自閉症スペクトラムを抱えるお子様にとっては「前回と授業のスタイルが違う。何をしたらいいの?」とつまずいてしまう大きなステップとなるのです。

 

毎回の授業が統一された全く同じ流れであった場合には、自閉症スペクトラムを抱えるお子様は逆に能力を発揮しやすいのですがなかなかそうもいかないというのが現状です。

 

毎回の授業でこのように「つまずき感覚」を覚えてしまうと徐々に授業を受けることに対して嫌気がさしてきたり、学習に対する自信がなくなってしまったりします。

 

このようなことが原因で学習意欲の低下、英語学習の理解進度が停滞していくこととなります。

 

また他にも自閉症スペクトラムを抱えるお子様が英語学習を苦手になる原因があります。

 

それは自閉症スペクトラムのお子様には「大きな音や声が苦手である」といった傾向があるということです。

 

英語の授業ではたくさんの生徒が発声練習をしたり、リスニングのトレーニングがあったり、先生が大きな声で英語の発音を指導するといったような場面があります。

 

このような場面では自閉症スペクトラムのお子様は苦痛を抱える場合が多く、そういったところから英語学習に対して苦手意識を持つと言うことが多いのです。

 


実際に自閉症スペクトラムの児童と触れ合った体験談

私が中学校教員の頃に学習支援サポートと言う形で自閉症スペクトラムの児童に対して学習支援を行っていた頃の話をしたいと思います。

 

その自閉症スペクトラムを抱える児童は非常にこだわり傾向が強く、毎回の授業が少しでもそのスタイルや学習方法、教える先生(つまり私以外の先生)が変わってしまうとパニックのような症状起こすということがよくありました。

 

学習支援サポートの中で特に苦労したのは英語学習です。上記にもある通り、やはり英語を教えるためにはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングによって授業スタイルを変える必要があり、なかなか1つの定まったスタイルで教えるということが難しかったのです。

 

また他にも自閉症スペクトラムを抱える生徒に対して英語を教える難しさはありました。例えば自閉症スペクトラムを抱える生徒は人との交流であったり人とのやりとりが非常に苦手です。

 

しかし英語学習では互いに発音をしあったり、英会話の原稿に沿って読み上げをしたり、一緒に発音をしてみるといったようなトレーニングがあります。

 

このように私とその自閉症スペクトラムを抱える生徒では、"先生と生徒による相互的な学習のやりとり"というのはなかなかできず、英語力を伸ばすということが困難でした。

 

ただ自閉症スペクトラムを抱える生徒に対して無理やりに相互的なやりとりを介する学習を強いることは絶対にできませんので、特性に合わせた学習方法を一緒に模索していくしかありませんでした。

 

この時に模索した学習方法についてはこの記事の後半の「オススメの英語学習方法」で詳しく解説をしていきます。

 

 

学習障害(LD)

学習障害には、読むことが苦手な読字障害、書くことが苦手な書字障害、計算が苦手な算数障害の3種類があります。

 

この学習障害には、特定の学習行動・学習能力だけが著しく低いという傾向があります。

 

実は学習障害を抱える生徒はクラスに4.5%の割合で存在すると言われており、四十人学級では、ひとクラスあたり1〜2人はいる計算になります。

 

しかしこれらの生徒は、

「字が汚い人」「漢字が読めない人」「算数(数学)が苦手な人」

と受け取られがちで、本人自身もそう受け取ってしまいがちなのです。

 

なぜなら苦手なこと以外は普通にできるからです。

 

しかし上記にもある通り1クラスに1〜2人の比率で学習障害である生徒が在籍している可能性はあり、教育現場でも学習障害に対する理解が深まってきています。

 

学習障害のお子様が英語が苦手と感じるようになる原因

英語学習を進める際に学習障害を持つお子様は以下のような点で躓くことが多いのです。

 

  • 英単語やアルファベットを書くことができない。
  • 発音や聞き取りはできても読むことができない。
  • 英単語のスペルを覚えることができない。

 

はっきりとした症状があるわけではなく「なぜかこれだけが苦手なんだけど、なんでだろう」とうやむやになってしまいやすい特徴ばかりです。

 

そしてこのように学習障害を抱えるお子様は、周囲が「この生徒は学習障害である」と認識するまで特別な支援がなされることはありません。

 

当たり前のように感じられるかもしれませんが、実は"周囲のサポートがないということが学習障害を抱えるお子様にとっては非常に負担を感じる"部分なのです。

 

英単語やアルファベットを書くことができなかったり、読むことができないこと、英単語のスペルを覚えられないことを「サボっている」と捉えられ、「もっと頑張れ」などといった的が外れた声かけになることが多いからです。

 

しかし「頑張る」ということは決して相対的に比べられるものではなく、周囲から判断のつくものではありません。

 

本人の中ではすでに「頑張っている」状態なのかもしれないのです。

 

それに対して「サボるな」「頑張れ」という声かけを続けると、学習障害を抱えるお子様としては、「頑張っているのに認めてもらえない」と感じる原因となってしまいます。

 

そもそもネイティヴじゃ無い日本人が英語を学習する際には、日本語のように言語処理能力の基礎的な部分がなく、一つずつ英語能力を組み立てていく必要があります。

 

そして人間が初めからできるとされているのは、英語でいえば「スピーキング」と「リスニング」の能力の部分です。

 

そのスピーキング・リスニングができて初めて「ライティング」や「リーディング」といったことができるようになります。

 

この話す・聞く・読む・書くが問題なく行える場合には学校での授業で段階的に英語を学んでいくことができるのですが、学習障害を抱える生徒の場合には、この話す・聞く・読む・書くのどれかができないことによって他の3技能に関してもうまく英語能力の構築をすることができないのです。

 

 

例えば読字障害である場合には、教科書に書かれているアルファベットや日本語の説明を読むことができません。

 

そうなるとできない部分が単純に「読む」だけの部分ではなく、読めないことによって話すことも難しくなっていきます。

 

読むことと話すことができる生徒は、読んだ文字に対してその文字が持つ発音などを合わせて覚えることができるからです。

 

しかし文字を読むことができなければその文字が持つ「発音」について、文字を見ただけで音を認識するということが難しく、したがって発音することもできないということになる場合が多いのです。

 

書字障害の場合にも同様に他の学習上の問題を併発している可能性があり、文字を書くことができないことによって、英単語を暗記することができないなどの問題が起こり得るのです。

 


実際に読字障害の生徒と触れ合った体験談

こちらでは私が勤めていた中学校に在籍していた読字障害を抱える学生の話をします。

 

その生徒は小学校の頃から成績が振るわず、特に暗唱など文章を覚えることが非常に苦手な生徒でした。

 

それは中学校でも同じで英語の授業ではダイアローグ(英語での会話文)を暗唱するという学習活動が頻繁に行われていました。

 

しかし暗唱の授業ではしどろもどろになりながらも、なんとか暗唱を成功して毎回暗唱テストでは合格をもらっていました。

 

なぜその生徒は読字障害にも関わらず、しかも適切な支援を受けずに暗唱テストを合格していたかというと、全ての情報を耳で聞き取り暗記をしていたのです。

 

周囲からすれば「文字を読んで覚えて暗唱している」というふうに映りますが、本人としてはただの音として暗記し、そのまま発音すると

いうことを繰り返していたというわけです。

 

もちろんそれでもスムーズに読めているというわけでもありませんし、「発音が下手だけれど何とか読んでいる」というような捉え方をされていました。

 

しかし本人からすれば「全く意味がわからない音の羅列をただただ暗記して言う」という過酷な暗記学習を毎回していたのです。

 

読字障害を持たない人の場合には、暗唱といっても文意や文脈を読み取ることで完全に暗記をしなくても暗唱をすることはできるでしょう。

 

しかし読字障害を抱えるこの生徒の場合には、文意や文脈の分からない音を完全に覚えなければならないためかなりの苦労をしていたに違いありません。

 

そんな状態なので暗唱はできていても意味を理解するということはできず、授業やテストなどで意味を聞かれても答えられませんでした。

 

このような状態が続くと努力と成績のミスマッチに対して学習意欲が起こるわけもなく本人のモチベーションと成績はどんどん低下していきました。

 

そのような折に私は学習支援として、その読字障害の生徒に関わり始めたのですがその中で模索していった学習方法に関しても後ほど紹介をしていきます。

学習の具体的な方法を説明する前に、親御様の向き合い方をお話しておきたいと思います。

 

子供の学習に対して親が意識しておく事

こちらでは学習障害を抱えるお子様に対して親御様が意識しておいてあげると良いことを紹介していきます。

以下の点についての解説となります。

 

  • ADHDを抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

    • お子様が興味・関心のあるもので学習をさせるようにする
    • 集中力を途切れさせるものをなくす
  • 自閉症を抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

    • 学習のルーティンをサポートする
    • お子様がこだわる部分を見つける
  • 学習障害を抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

    • 苦手な部分を理解して支援する
  • 共通して親御様が意識をすること

    • わかりやすく指示を出す
    • スモールステップを意識して学習を進める
    • できたらすかさず褒める

ADHDを抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

まず最初にADHDのお子様の英語学習に対して親御様が意識しておくとよいことについて解説をします。

 

お子様が興味・関心のあるもので学習をさせるようにする

お子様が興味・関心のある学習教材などを使用して学習を進めるということがおすすめです。

 

一番良いのは「楽しい」とお子様が感じられるような学習教材で学習をすることで、関心が英語学習に向きます。

 

英語学習をする上では、

 

  • 問題集
  • 通信教材
  • 電子機器教材
  • オンライン英会話サービス
  • 英会話スクール

 

など様々な選択肢があります。

 

それぞれに魅力がありますし、もちろん費用についても変わってきますのでお子様の嗜好や予算を加味した上で教材決定をしていくことをおすすめします。

 

ADHDのお子様の中には学力が高い場合も多いです。なぜならADHDは「注意欠陥多動性障害」と言われますが、「過集中」をすると言った傾向もあるからです。

 

全てのお子様に当てはまるわけではありませんが、「注意がすぐ逸れる」ということは「他のことに注意を向けている」ということに他ならないのです。

 

関心のあることに対しては人並み以上の集中ができることも多く、そのような場合には高い学習力を発揮することもできるのです。

 

集中力を途切れさせるものをなくす

集中力が途切れてしまうような要素を学習環境の中からなくしてあげるというのも一つの手立てです。

 

例えば「カチカチ」と音がなる時計やテレビの音などに一度注意が向いてしまうとまた学習に対して注意を向けることが難しくなります。

 

他にも窓から外が見える場合やペットなどを飼っている場合にはそれらによって集中が切れてしまう場合があります。

 

人によって集中が切れるものが違うので、これはお子様の様子を見ながら気が散りそうなものを取り除いていってあげるということが有効です。

 

また他にも机の位置なども工夫のしようがあります。

おすすめは部屋の三角コーナーに机を置き、壁に向かって座る位置に机を設置してあげるということです。

 

こうすることで壁以外のものが視界に入りづらくなり、気の散るものを極力視界の外に追いやることができます。

 

このように少しの工夫だけでADHDのお子様の集中力を途切れさせない学習環境を用意してあげられます。

 

自閉症を抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

次に自閉症のお子様の英語学習に対して親御様が意識しておくとよいことについて解説をします。

 

学習のルーティンをサポートする

自閉症を抱えるお子様が安心して学習することができる環境を作るには、学習のルーティンワークを作ってそれを続けさせてあげるということが必要です。

 

自閉症の子供はこだわり傾向が強いため、決められたルーティンを行わなければ落ち着きません。

 

そこで学習に対してもルーティンワークを作ってあげるのです。そうすることで毎日、自主学習を継続して行っていくことができます。

 

お子様がこだわる部分を見つける

ルーティンを作る際には子供がこだわりを持つ部分を意識的に見つけてあげましょう。

 

「1日1ページ問題集を進める」ということがこだわりになれば学習面では非常に効果的なのですがなかなかそのような部分にこだわりを持つことは難しいです。

 

私が勤務していた中学校の特別支援教室では自閉症を抱える生徒に対して、「学習をしたらシールを貼る」という評価を行うことで、その生徒が「毎日1枚必ずシールを貼ってもらう」ということをルーティーンにして継続的に学習を続けていました。

 

このように第三者が自閉症のお子様に対してルーティンとなるちょっとした工夫をしてあげるということも十分支援だと言えます。

 

 

学習障害を抱えるお子様の学習に対して親御様が意識をすること

次に学習障害のお子様の英語学習に対して親御様が意識しておくとよいことについて解説をします。

苦手な部分を理解して支援する

学習障害を抱える生徒には様々な「苦手」があります。

 

例えば、

  • 形の似た文字を分別することができない
  • 文字や行を意味で区切ることができない
  • 黒板を書き写すことができない
  • 文字をバランスよく書くことができない
  • 話を聞き取ることができない
  • 自分の言いたいことを言葉にすることができない
  • 問題の見直しができない
  • 数字の位を間違える

 

などといったようなものが「苦手」に当たります。

 

書字障害と一括りにしても書き写すのが苦手な場合もあれば、バランスよく書くことができないという場合もあり、一人一人苦手な部分が違うのです。

 

その「苦手」をどのように「支援」するのかということを意識してあげることで学習障害を抱えるお子様を支援してあげられる手立てを見つけることができます。

 

もちろん家庭の力だけではなく専門家や教育機関に相談をした上でアドバイスをもらったり支援体制を作っていけばいいので、一人で抱える必要はありません。

 

共通して親御様が意識をすること

最後に発達障害のお子様の学習に対して親御様が共通して意識しておくとよいことについて解説をします。

 

わかりやすく指示を出す

わかりやすく指示を出すということが発達障害を持つお子様が学習をする上で非常に大切です。

 

いつ、どこで、何を、どれぐらい、する

 

ということをしっかりを指示してあげればスムーズに学習に入ることもできるはずです。

 

例えば

  • いつ = 4時から
  • どこで = 自分の部屋の机で
  • 何を = 英語の問題集ページを
  • どれぐらい = 〇〇ページ

と具体的に伝えてあげることが大切です。

 

このようにはっきりと具体的に、そしてゆっくりと話すということは日常生活の中でも発達障害のお子様に意思を伝える際には有効ですので意識しておくことをおすすめします。

 

スモールステップを意識して学習を進める

発達障害のお子様と一緒に学習をする際には、学習進度を急がず小さな段差を順々に上がっていくようなイメージで学習を進めましょう。

 

スモールステップのポイントとしては、

 

  • 一回の学習で勉強することは一つだけ
  • 一回の学習の時間は30分程度(お子様の現状に合わせる)
  • 問題につまずいたらその部分を解決してから次に行く

 

ということが大事です。

 

学校の授業では1回の授業量が多く新しいことをたくさん勉強しなければいけなかったり、時間いっぱいに集中力が続きません。

 

そこでお子様の持つ特性に合わせて集中力が続く時間や学習を進めていけるペースを決めていくことで学習支援を行うことができます。

 

ただお子様だけでは自分にとって適切な学習進度や学習時間を分析することは難しいので親御様が意識的にスモールステップで学習設定をしてあげることが理想的です。

 

もちろんこちらも家庭の力だけではなく専門家や教育機関に相談をした上でアドバイスをもらったり支援体制を作っていけばいいので、一人で抱える必要はありません。

 

できたらすかさず褒める

最後のポイントとしては「できたらすかさず褒める」ということです。

 

発達障害を抱えるお子様の多くは学習上困難を抱えている場合が多く、褒められたり、成功したりといった経験が不足している可能性があります。

 

40人学級などの大規模な学校ではどうしても個人を絶対評価で見るということが難しく、個人が個人なりに頑張っているということが評価されづらいです。

 

そして発達障害のお子様なりに努力をしていても相対評価をされてしまうのでなかなかその子自身の頑張りを認めてもらう経験が少ないです。

 

そこで親御様にはお子様の特性を理解してもらいつつ、その子供なりの努力に対して褒めるということを意識して欲しいのです。

 

例えば

  • 普段から注意力散漫なお子様が集中して10分学習をすることができた時
  • これまで読めなかった漢字を読むことができた時

など比較をするのは周囲の子供ではなく、以前のお子様自身とすると頑張りが見えやすいはずです。

 

褒められる体験があればあるほど自信が付き、学習意欲を高めることができます。

 

 

おすすめの英語学習方法!

こちらでは発達障害を抱えるお子様におすすめの英語学習方法について解説をしていきます。

 

こちらでも発達障害の種類に分けて英語学習方法を解説していきます。

 

  • ADHDのお子様におすすめの英語学習方法

    • イラスト付きのテキストなど興味を引くものを使う
    • 一つの学習分野に対して一つの問題・テキストを使用
  • 自閉症のお子様におすすめの英語学習方法

    • 時間の区切りと学習内容を全て書き出す
    • タブレットなどを使用してアプリで学習する
  • 学習障害のお子様におすすめの英語学習方法

    • 音からの学習で読み書きをサポート
    • 名詞・動詞を優先して学習
  • 発達障害のお子様に共通してお勧めできる電子機器を使用した英語学習方法の特徴

    • 興味・関心を引く動画などが使われている
    • 視覚支援や聴覚支援に対応している
    • 決まった流れで学習が進む
    • 短時間で終わるレッスンテキストが多い
  • 発達障害のお子様の学習支援をするツール

    • ノイズキャンセリング・ヘッドホン
    • 行動指示シート
    • 絵単語カード

 

ADHDのお子様におすすめの英語学習方法

最初にADHDのお子様におすすめの英語学習方法を紹介していきます。

 

イラスト付きのテキストなど興味を引くものを使う

英語を含めて自習などをする際には、イラストの付いたテキストなどを使って興味を持ちやすい工夫をするということがおすすめです。

 

英語は特に読むことが難しく退屈に感じてしまうということが良くあります。

ADHDを抱える子供の特性として自分の興味のあることや気になることに意識を向けるという傾向があるので、「おもしろそうだ」と感じるようなテキストを使用するということは効果的です。

 

 

一つの学習分野に対して一つの問題・テキストを使用

またADHDのお子様は、集中力が弱いと思われていますがその反面、過集中をするという特性があります。

 

様々な学習内容を提示すると色々なことに目が言ってしまい思ったように学習は進みません。

 

しかし「今はこれを勉強する」という学習内容をしっかりと定めてあげることでそれに対して集中をすることもできるのです。

 

それも具体的に一つの学習についての目標を定めることで高い集中力を発揮することができます。

 

例えば

  • 「英単語を30個、20分で覚えよう」
  • 「1分間で2ページの英文を読み切ろう」

と言ったように「時間」「学習活動」「ノルマ」を決めることでしっかりと学習をすることができます。

 

例外ですがADHDを抱えるお子様の学習意欲が高い場合には、あえて学習内容を一つに絞らずに自分で選んでもらうという手立てもあります。

 

「注意が逸れる」ということは「他のものに注意を向ける」ということなので、自分がやりたい勉強を選ばせることで高い学習効率で勉強をすることもできる場合があります。

 

自閉症のお子様におすすめの英語学習方法

次に自閉症のお子様におすすめの英語学習方法を解説していきます。

 

 

時間の区切りと学習内容を全て書き出す

これは英語だけには限りませんが、自閉症を抱えるお子様には時間の区切りと学習内容を書き出したリストを準備してあげることをおすすめします。

 

例えば、16時から家で勉強を1時間するということについてリストを作るであれば、このような形になります。

 

時間 勉強すること
4:00 ~ 4:10 英単語帳で英語を◯種類、ノートに×個ずつ書きます。
4:10 ~ 4:20 教科書の本文◯ページ分を音読します。
4:20 ~ 4:40 問題集◯ページ分を解きます。
4:40 ~ 4:50 問題集の丸付けをします。
4:50 ~ 5:00 今日勉強したことをノート1ページにまとめます。

 

学習する量や学習範囲などについてはお子様一人一人の学習進度に合わせて設定をします。

 

このように1時間の自主学習の流れを決めてルーティンワークのようにすることができれば、自閉症のお子様は安心して毎日勉強に取り組むことができます。

 

タブレットなどを使用してアプリで学習する

こちらも英語だけには留まりませんが、タブレットやパソコンを使用して学習をすることは自閉症のお子様に非常に相性がいいです。

 

なぜならタブレットやパソコンでの学習では一人で黙々と学習をすることができるからです。

 

もちろん問題集などを使用しても黙々と勉強はできるのですが、ポイントとしてはタブレットやパソコンは手を動かす動作が少ないということです。

 

自閉症も含めて発達障害を抱える子供は手足の動作が苦手なことがあり、ペンを使って書くよりもタブレットやパソコン上でタップしたりクリックをしたりという方が集中しやすく、快適に勉強ができます。

 

学習に集中しやすい環境を準備してあげることで安心して勉強できるのでおすすめです。

 

学習障害のお子様におすすめの英語学習方法

最後に学習障害のお子様におすすめの英語学習方法について解説をしていきます。

 

音からの学習で読み書きをサポート

学習障害の中でも読字障害や書字障害を抱えるお子様は英語の学習につまずき感覚を覚えやすいです。

 

日本語は昔から耳で聞いていたり生活に溢れているので何とか読み書きをできる場合もありますが、英語の場合にはそうはいきません。

 

しかし逆に言えば耳から聞くことで英語への理解を進めることができる場合もあります。

 

英語を学び始める段階で、まずはアルファベットとそのアルファベットに対応した音をセットで学習していくことがおすすめです。

 

「A」であれば「エー」、「B」であれば「ビー」と言ったようなかたちで、音とアルファベットの形を対応させていきましょう。

 

この際にアルファベットが書かれたカードなどがあると便利です。

 

次にアルファベットを書いていくトレーニングに映ります。

このトレーニングにも順序があり、

 

  1. アルファベットをなぞる
  2. アルファベットを見ながら白紙に書き写す
  3. アルファベットを音で聞いて何も見ずに書き写す
  4. アルファベットを覚えて書き写す

 

という流れで勉強をしていくと、書字障害のお子様でもアルファベットを書くことができるようになっていきます。

 

実は「アルファベットをなぞる」ということが学習障害を持つお子様には困難である場合が多いです。

 

なぞる動作は自分の思い通りに手を使ってエンピツを操るという動作なので、実は難易度が高いのです。

 

もしなぞることが難しそうであれば、「アルファベットをなぞる」といった学習活動の前に色々な種類の線をなぞるといった学習活動を入れても構いません。

 

まっすぐな線やジグザグの線、丸みのある線などをなぞるトレーニングを行うことでアルファベットだけではなく日本語の文字を綺麗に書くトレーニングにもなるのでおすすめです。

 

名詞・動詞を優先して学習

アルファベットが書けるようになったらいよいよ英単語にも挑戦していきます。

 

ただしアルファベットが理解できても複数のアルファベットを並び替えたりするだけで一気に分からなくなる場合もあるので、粘り強く学習をサポートしましょう。

 

文章を読んだり書いたりするためには、まず英単語を理解して書けるようになるというトレーニングが必要です。

 

そして文章の意味を決める英単語は名詞と動詞です。そのため、一旦他の英単語は置いておいて名詞と動詞を中心に覚えていくことが文章読解の学習に有効です。

 

名詞や動詞を覚える際にもアルファベットを覚えることと同じで、まずは音と文字をセットで覚えるというところから始めます。

 

イラストカードなどがあればなお良いですね。

 

英単語にはアルファベットとは違い、英単語それ自体に意味があるので例えば「DOG」ならば犬のイラストなどを付けてあげると「英単語・発音・意味」がセットで覚えられるのでおすすめです。

 

このトレーニングによってまずはアルファベットの連続した英単語と音を頭の中で対応させていきます。

 

次に英単語を書くトレーニングを行います。アルファベット同様、

 

  1. 英単語をなぞる
  2. 英単語を見ながら白紙に書き写す
  3. 英単語を音で聞いて何も見ずに書き写す
  4. 英単語を覚えて書き写す

 

といった順序で学習を進めていきましょう。

 

発達障害のお子様に共通してお勧めできる電子機器を使用した英語学習方法の特徴

近年では、「E-learning」と呼ばれる電子機器を利用した学習方法が浸透してきていますが、「E-learning」は発達障害を持つお子様にも適している部分が多くあります。

 

英語を学習する際には電子機器の導入というのも一つの選択肢です。

以下に電子機器を使用した英語学習方法の特徴を紹介していきます。

 

興味・関心を引く動画などが使われている

例えばアニメーションのキャラクターがレッスンをしてくれたり、クイズ形式での問題出題などをしてくれたりと興味や関心が湧く工夫が多くなされているのがE-learningの特徴です。

 

そのため学校の授業と同じような中身のレッスンであっても面白く感じたり、わかりやすいと感じるお子様が多いです。

 

英語にそもそも興味がなく集中できないお子様であっても動画であれば関心を抱く可能性もありますし、そこから英語学習を好きになるということもあり得ます。

 

視覚支援や聴覚支援に対応している

E-learningの場合にはアニメやイラスト、音声の挿入が容易なため、教材文に合わせた視覚支援・聴覚支援に対応しているといった特徴があります。

 

英語学習においても非常に有効で、英文に対応したアニメが流れたり、イラストを合わせてみることができるので理解しやすいのです。

 

実際に教育現場でも視覚支援・聴覚支援教材の導入については急務であり、その効果については認められています。

 

また英語の学習であればそもそも英単語の意味を知らない場合にも動画やイラストを使って英単語と合わせて意味を覚えることもできます。

 

学習が苦手なお子様にとっては文字だけでなく、視覚・聴覚からの支援を行う必要があります。

 

決まった流れで学習が進む

特に自閉症を抱えるお子様には「決まった授業システムで展開される」E-learningは非常に学習が進めやすいです。

 

例えば、

 

  • 今日習う学習についてのレッスン動画
  • レッスンに関する演習問題
  • 演習問題から少し難易度の上がった応用問題

 

といった流れで展開されるE-learningサービスであれば、ほぼ全てのサービス内レッスンは同じ流れで学習することができます。

 

そのため学習におけるルーティンを作りやすく、臨機応変な対応が苦手なお子様にとっては学習しやすいのです。

 

学校の英語の授業でももちろんこのような流れで行われることはあるのですがイレギュラーがあったり、人との相互的やりとりがあったりと発達障害を抱えるお子様が苦手意識を持つ学習活動も多いです。

 

E-learningでは一人で黙々と学習をしながらも、幅広く英語を学んでいくことができるのでおすすめです。

 

短時間で終わるレッスンテキストが多い

E-learningは手軽に10分~30分で終わるレッスンテキストが多く、集中力が続かないというお子様にもぴったりです。

 

英語学習では特に視覚・聴覚を使って学習をしなければならないため学校のように50分の授業というよりは短時間集中の学習を小刻みに繰り返す方が学習がしやすいのです。

 

 

発達障害のお子様の学習支援をするツール

教育現場で使用されていた発達障害のお子様の学習を支援するツールについてもご紹介していきます。

 

以下の3点がおすすめです。

  • ノイズキャンセリング・ヘッドホン
  • 行動指示シート
  • 絵単語カード

 

ノイズキャンセリング・ヘッドホン

ノイズキャンセリング・ヘッドホンは、集中力散漫になってしまうことを防ぐために周囲の雑音が耳に入ることを防ぐことができるヘッドホンです。

 

音楽などを流しておいてもいいですし、ノイズキャンセリング効果のあるヘッドホンを着けて無音で学習をしても構いません。

 

突発的な雑音などが起こると集中が解かれてしまう場合があり、お子様の学習効率が下がってしまいますので、ノイズキャンセリング・ヘッドホンがあればそれを防ぐことができます。

 

行動指示シート

自閉症のお子様に対する「時間と学習内容を書き出したリスト」にも似ていますが、言うだけではなくて文字として書いてあげることで今やるべきことなどを理解することを支援できます。

 

私が勤務していた学校で使用していた指示シートでは例えば、

 

  • 声のボリュームを1(〜5)にしてください
  • 席に座ります / 席から立ちます
  • 英語(国語など) の勉強を始めます

 

などと言った指示書を壁に貼っていました。

 

発達障害を持つお子様に言葉で「静かにしなさい」と言ったとしても「どれぐらい静かにしたらいいの?」と混乱をさせてしまいますので具体的に数値化してあげることで伝わりやすくなります。

 

他にも耳で聞き取ることが苦手であれば視覚的な情報も与えながら今すべきことについて伝えてあげることで学習に対してもスムーズに向かうことができるようになります。

 

絵単語カード

英語を覚える際に使用したいのは絵単語カードです。

 

これは「絵」と「英単語」がセットになっており、英単語に対応したイラストが書かれています。

 

英単語だけでは「音」と「文字」だけで捉えなければなりませんが、そこにイラストを加えてあげることですでに知っている「イメージ」の中に、音と文字を当てはめることができます。

 

これは私も発達障害を抱える生徒への学習支援で使用をしましたが、単語帳を使った勉強よりもはるかに早く英単語を覚えることができていました。

 

 

 

ADHDでも英語を使って海外で生活できるようになった体験談

最後になりましたが私の話をさせていただき、少しでも発達障害を持つお子様の英語学習のお役に立てれば幸いです。

 

私は小学校の頃からADHDの傾向が強く、授業に集中ができず、まだ詰め込み学習全盛期だった義務教育の一斉講義式授業に馴染むことができませんでした。

 

そのような学校の授業は自分にとって居心地が悪く、不登校となった時期もありました。

 

そのような時期も経験して、発達障害を抱える人にとって大切な学習に対しての考え方は以下の点だと考えています。

 

  • その人に合った最適な学習方法は必ず存在する
  • 努力は相対的なものではなく、絶対的なものである(誰かと努力の量を比べて優劣をつけることはできない)

 


その人に合った最適な学習方法は必ず存在する

私の場合にはADHDという特性を生かして自分にとって最適な学習方法を見つけることができました。

 

それは自分の興味関心の強い分野に対しての勉強を中心にするということでした。

 

ADHDであることが分かったのは社会人になり、中学校教員として発達障害を抱える生徒に支援をするために発達障害の勉強をし始めたことからでした。

 

しかし自分自身が「集中することが苦手だ」「しかし興味のある分野には過集中できる」という特徴を捉えることは中学校段階でできていました。

 

そんな特性を生かして、英語学習ではひたすら英語辞書を読み続けるということを続けていました。

 

また英語辞書に興味がなくなれば今度は海外ドラマを見たり、教科書を読みふけったりと、一つの学習方法にこだわるのではなくて、自分が気になったことに関して勉強をするようにしたのです。

 

学校では例えば

 

  • 英単語帳でひたすら英単語を暗記すること
  • 教科書を使って英文の読解をすること
  • アルファベットの書き取りをすること

 

などといったように英語の学習に対してその学習活動を決められてしまいます。

当然学校では規定された学習方法で勉強をしますが、自習などでは自分なりに興味のある事柄に限定したことだけを勉強するという学習方法で勉強を続けました。

 

そのおかげで一番大きかった効用は勉強を嫌いにならなくて済んだということです。

 

概して多くの中学生は発達障害を持っていなくても学校の授業をあまり好きではありません。

 

それは生徒一人一人に適した学習方法ではないからです。しかし学校教育の行う授業に適用しようとするので、「好きじゃないけれど授業は受けられる」という状況となっています。

 

しかし発達障害が重度であればあるほど自分にそぐわない学習方法に適用することは困難になり、適応障害を起こしてしまうのです。

 

しかし私のように適した学習方法を見つけることができれば、そして教育者が提供することができればその子供なりに学習をしていくことはできます。お子様に適した学習方法は必ず存在します。

 

努力は相対的なものではなく、絶対的なものである

努力は相対的なものではなく、絶対的なものであるという考え方は学習障害を持った生徒も、その周囲の人たちにも持って欲しいと思う価値観です。

 

やはり私の場合でもADHDであるという認識が本人・周囲のどちらからもなく、

「ただ集中していないだけ」

「頑張っていないだけ」

「真面目じゃないだけ」

といった捉え方をされてしまっていました。

 

現在では一般的にも発達障害の認識は強くなってきているため、その傾向があると知能検査などを行ったり、適切な学習方法を提供する速度は早まってきています。

 

しかし私が学生の頃にはまだ発達障害に対する認識は広く波及していなかったので、ネガティブな評価をされていました。

 

ただ評価されたくない生徒というのは根本的にはいませんし、どんな人でも頑張りを認められたいと初期段階では思っています。しかしあまりに評価されないことが続くと「もう頑張らない」と諦めてしまうのです。

 

この評価というのは多くの場合、絶対評価ではなくて相対評価です。

 

「あの人よりも頑張っているからすごい」

「あの人はあれだけ頑張っているんだからもっと頑張れ」

 

とその人自身の主観的な努力具合を無視して誰かと比較をした上でその人を評価しようとします。

 

つまり「1時間静かに授業を受けることが困難だ」と考えている人が1時間静かに授業を受けても評価はされないのです。なぜなら多くの人が1時間静かに授業を静かに受けることができるからです。

 

しかし運の良いことに私の親は自分の特性(ADHD)であることを認め、それなりに評価をしてくれました。

 

  • 1時間黙々と学習に取り組んだら頑張った。
  • 授業をしっかりと受け切ったら頑張った。

 

中には夕食時などにコップを倒さなかっただけで評価をしてくれた時もありました。(ADHDの私は周囲が見えずにコップなどを倒すことがよくありました。)

 

発達障害を抱えるお子様が学習を頑張るためには、そのお子様を比較評価ではなく、絶対評価する評価者の存在が必要です。

 

私は運よく親が絶対評価をしてくれる人だったために、頑張るということに対してネガティブなイメージを持つことはありませんでした。

 

頑張っても評価されない子供は頑張ることに対してネガティブに捉えることが多いのです。


  • 自分に合った最適な学習方法で学習する。
  • 周囲に自分を絶対評価してくれる人がいる。

 

私はこの2点のお陰で学習に対しても努力に対してもネガティブにならずに成長をすることができました。

 

また海外に住むために英語学習をする際にも「自分に合った最適な学習方法で学習する」ということにこだわり、

 

  • オンライン英会話サービス
  • 英語でブログを書く
  • 海外ドラマの視聴
  • 英字本の読書

 

など自分が気になった英語学習方法を模索しながら試していき、海外で問題なく会話できるレベルまで英会話スキルの上達をさせていきました。

 

大人になった今、自分のことを評価する他人というのはなかなかいませんが、自分自身が自分の絶対評価をする人としてあり続けるようにしています。

-発達障害

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