不登校

不登校で勉強できない、どうしよう?元教師が伝える、進路の為にできる事

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「将来が不安だけど学校に行くことができない」**

「家で勉強をしたいけれど、どうやって勉強すればいいかわからない」

「このまま不登校のままだとどんな問題があるの?」

 

今、不登校のみなさんはこのような不安を持っているのではないでしょうか。

ぼんやりと自分の将来に不安をもちながらも自分の力だけでは解決することができない。

将来、自分がどんなふうになるのかがわからない。

その気持ちがよくわかります。

 

私自身、中学校の教師として不登校の生徒とたくさん話をしてきました。

そのため「このままだとぼく・私はどうなってしまうの?」と見えない不安になやまされている人がとても多いことを知っています。

 

また私自身、中学校のときに1年以上も不登校だった経験があるため、今まさに不登校で苦しんでいるみなさんの悩みもわかります。

 

今回は

  • なぜ不登校となってしまうのか
  • 不登校のときの勉強について
  • 不登校で勉強ができないとどのような問題があるか
  • 不登校でも家でできること

などについて分かりやすく解説をしていきます。

 

なぜ不登校になってしまうのか

まず最初にみなさんは「なぜ自分は不登校なのか」について考えてたことはあるでしょうか。

 

人それぞれ色々な理由があることと思います。例えば、

  • 勉強についていけなくなってしまったから
  • 体育の授業がイヤだから
  • いじめられてしまったから
  • 朝、起きることができないから
  • 家でゲームをしている方が楽しいから
  • 学校に行ってもおもしろくないから
  • 友達との付き合いがめんどうに感じるから

などの理由は実際に私の不登校の教え子たちが不登校となった理由です。

ちなみに私は「家でゲームをしている方が楽しいから」という理由で不登校を続けていました。

 

しかしハッキリと言えることは自分が思っている不登校の理由と、本当の不登校の理由は違うことが多いということです。

 

大人になってもなかなか自分の行動の本当の理由を理解することはできません。

不登校となってしまう理由は意外にも自分が思っていることとは全く違う場合だって多いのです。

 

そして本当の理由は「自分を守るため」だという生徒はとても多いです。

いじめられて不登校となった人は納得できるかもしれません。

一方で

「え?ゲームが楽しいから不登校なんだけど」

「朝に起きれないからなんだけど」

「体育で長距離走をするのがイヤだからなんだけど」

と思う人もいるでしょう。このことについて説明をしていきます。

 

現在、小学校・中学校の不登校生徒は「13万3,683人」います。

https://www.nippon.com/ja/features/h00237/ 引用

どれくらいの人数かと言うと「東京ドーム2個分にも入りきらない人数」です。(東京ドームは1つで5万5,000人が入ります。)

 

またニートと呼ばれる働く気持ちを持つことができない人は2017年で「71万人」います。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20180629-00086973/ 引用

 

日本にこれだけの数の不登校の子どもや働く気持ちを持つことができない人が多いのはみんなに1つの正解を求める社会だからです。

 

みんなが同じ制服を着て、学校の集会では同じような動きを求められ、みんなと違う行動をすれば怒られたり、笑われたりしてしまう。

そんな環境が学校にはあります。

そんな中で「周りに合わせることができない」「みんなと同じことができない」と感じたことが少なからずあるのではないでしょうか。

 

そのような学校という環境になじむことができずに、自分では意識せず不登校となってしまったという人は実はとても多いのです。

 

今は分からないかもしれません。

実際に私も大人になってからそうだったと気づきました。

私の教え子も卒業後に「周りに合わせることができなかったことで不登校になったと気づいた」と教えてくれました。

 

自分が合わせることができない環境で生活をし続けるというのはとても辛いことです。

そしてそんな環境から逃げようとした結果、つまり自分を守ろうとした結果、不登校となっている可能性があるのです。

 

また「がんばって失敗したらどうしよう」といった不安から不登校となってしまうケースもあります。

 

例えば親から「あなたはかしこい子だから」「頭がいい子だから」といった声をかけられたり、先生から「君はやればできる」と言われ続けた子どもは自信を失って不登校になってしまう場合があります。

 

「ほめられているのになぜ自信を失ってしまうの?」

 

このようにフシギに思う人もいるでしょう。

しかし「やればできる」「勉強すれば成績が高くなる」と言われ続ければ、「もしやってできなかったらどうしよう」「本気で勉強しても成績があがらなければどうしよう」と思ってしまうことはフシギなことではありません。

つまり周りの人から期待されてハードルが上がってしまっている状態なのです。

 

もしあなたが小さいころから「やればできる」といったような声かけをされてきた記憶があるのであれば、もしかすると「やってもできなかったらどうしよう」という不安から不登校となってしまっている場合があります。

 

ここでの内容をまとめると、

  • 自分と合わない環境から自分を守るために不登校になる
  • 周りの期待に応える自信がなくて不登校になる

ということとなります。

 

無理して勉強しなくていい

だからこそ言いたいのはあなたは生きているだけで100点満点だということです。

 

明石家さんまさんは「生きているだけでまるもうけ」という意味で「いまる」という名前を娘さんに付けました。まさにその考え方です。

 

日本人は自分に自信を持つことができない人がとても多いと言われています。

自分のことをわざとバカにしたり、価値がないように言ったり、0点だと考えたり。

 

それは「周りからの期待に応えられない」という自信のなさから、あえて自分の価値を低くして逃げている状態です。

 

しかし自分から自分のことをバカにすることはしなくていいのです。生きているだけで100点満点だからです。

 

自分自身に当てはめてしまうと「生きているだけで100点満点」という言葉はよく分からないかもしれません。分かりやすい例を言いましょう。これは私自身の経験です。

 

私が24歳のころ、自分の教え子が交通事故にあいました。私が担任をしているクラスの子どもでした。

交通事故で受けたケガはとても大きく、お医者さんからは「助からないかもしれない」とご両親は聞いていました。

私は毎日、その子どものお見舞いに行きました。意識はもどらず眠り続けてしました。

眠りつづけていましたが毎日、病室に顔を出してその生徒が生きているだけで、私は涙が出そうなくらいに安心することができました。

その生徒は当たり前ですがその状態で勉強をすることはできません。

テストで良い点を取ることもできません。運動が得意な生徒でしたが歩くこともできません。しかし生きているだけで私はうれしかったのです。生きているだけで100点満点なのです。

残念ながらその生徒は亡くなってしまいました。

しかしその生徒から「どんな人でも生きているだけで100点なんだ」と教えてもらうことができました。

 

それは不登校で自信をなくしてしまっているあなたも同じです。

勉強できなくても、運動ができなくても、周りと同じことができなくても、生きているだけで価値があるのです。

 

学校では勉強ができることはいいことだと教えられてきたでしょう。テストで点数が取れなければ心配されたり、怒られたり、「勉強しなさい」と言われたりしてきたことでしょう。

 

しかしあえて言います。いま、無理に勉強をしなくてもいいと。これまで多くのことで傷付いてきたのであれば、いま病気もせずに健康で生きているだけでじゅうぶんです。

 

「だけど勉強できないと高校も大学も、いい会社に入ることもできないんじゃないの?」

 

こういった疑問を持つことは当然です。

確かに勉強ができなければそれなりに苦労をすることはあるでしょう。しかし高校・大学・いい会社に入ることが必ずしも幸せになるとは限らないのです。

 

なんのために高校・大学に入るのでしょうか。

そしてなんのためにいい会社に入ろうとするのでしょうか。

それは将来的に幸せな生活を送るためです。

 

多くの人が高校・大学・会社に入ることと幸せになることがつながっていると考えています。

しかし多くの人が高校・大学・会社に入ることと幸せになることが、どのように関係しているのかを考えていません。

 

本当のところ「周りが高校・大学・会社に入るから自分も入らないと置いていかれるかもしれない」といった不安から、周りの人の進路と同じように進んでいるだけなのです。

 

「勉強しなければいけないから勉強をする」というのは勉強をする理由になっていません。

勉強をすることは将来的に幸せになる方法の1つにすぎません。

 

そして勉強=学校の授業(国語や算数、英語といったもの)だけではありません。

どのようなことにも学びがあり、どのようなことでも今は仕事にすることができる時代です。

 

だから「理由はわからないけれど勉強しなければいけない」と考えてプレッシャーを感じなくていいのです。

 

やる気になったときが勉強をするとき

それでも「学校の勉強をしなければ」と思っているのであれば、その心配を解消させるために勉強を始めることは良いことです。

 

実は「学校の勉強をしなければ」という気持ちを作り出すのは「勉強をしたいけどするきっかけが見つからない」ときに自分が作っている気持ちだからです。

 

「周りの大人が勉強をするように言っているから勉強をしないといけないと感じるんだけど」

 

と思う人もいるかもしれません。

しかし心から勉強をしたくなければ、周りにどれだけ勉強をするように言われても心は動かないはずです。

 

だからこそ「勉強をしなければヤバいかな?」なんて不安に思っているときには思い切って少しずつ始めてみると良いでしょう。

 

不登校でも家で始められること

先ほど「勉強をしないといけない」と思っている人は思い切って初めてみてはどうでしょうかと伝えました。

 

しかし不登校の期間が長くなればなるほど、何から始めればいいのか、どのように勉強すればいいのかなど分からないことがたくさんあることでしょう。

こちらでは不登校である人がどのようなことから始めればいいのかを伝えていきます。

 

生活リズムを正常にする

不登校から一歩踏み出したいと考えたとき、最初にしておきたいのは「朝起きて夜眠る」という正しい生活リズムにするということです。

 

不登校の生活の中でも生活リズムが崩れていない人であれば、そのままの生活リズムを送りましょう。

必ずしも学校に行くことが絶対ではありませんが、不登校の生活から抜け出そうとするときに1番大変なのがくずれてしまった生活リズムを元に戻すということです。

 

また成長期である10代のみなさんの体には、夜の10時からだいたい4時間ほど体や脳が成長するタイミングがあります。

この時間に睡眠を取っていなければ身長が伸びなかったり、脳が発達しなかったりと悪いことばかりです。

 

学校に行くために早寝早起きをすると考えなくても構いません。ただしっかりと体や脳が発達することは将来的にも大切なことです。

正しい生活リズムに戻して自分の体をしっかりと成長させてあげましょう。

 

 

学校の先生や親と話をする

親御様や担任の先生など、自分がリラックスして話ができる大人がいるのであればその人と話をしてみましょう。

 

親御様や学校の先生は全員がみなさんの将来のためになることをしたい、あなたの力になりたいと考えています。

今の状況を変えたいけど何をすればいいのか分からないというのであれば、それをそのまま伝えてもいいのです。

 

大切なのは"話をする"ということです。

話をすることによって自分が考えていることをまとめることができます。

話しているうちにもしかすると自分でも気付いていなかった自分の気持ちが口から出るかもしれません。

 

「自分の気持ちは自分が1番分かっている」

これはまぎれもない事実です。

しかし一方で

「自分が思っているほど自分のことはわかっていない」

ということも事実なのです。

 

自分だけで自分の思いを完全にまとめることは難しいです。

だれかと話をしてときにはアドバイスももらいながら自分の思いをまとめていきましょう。

 

話題としては、

  • 自分がしたいと思っていること
  • 自分が不登校である理由
  • 自分がいだいている不安
  • 自分が今好きなこと、楽しいこと

などなんでも構いませんよ。

 

興味のあることを始めてみる

今、興味のあることや「やらないといけないな」と思っていることはぜひやってみてください。

もし今、興味のあることをできているのであればそれを続けてみてください。

 

最初にも書いた通り、学校の授業だけが勉強ではありません。

国語も数学も社会も大切な勉強ですが、それと同じくらいあなたが「好き」と感じているものも大切なのです。

 

むしろ好きなことを追求することで将来的にそれが仕事になるかもしれません。そうなればとても幸せなことでしょう。

 


みなさんは岩野響(いわの ひびき)さんという人を知っているでしょうか。彼は中学校で不登校となり学校に通いませんでした。

 

岩野さんは中学校を卒業して15歳で大好きだったコーヒーの焙煎士として、自分でコーヒー豆の販売店を開店しました。

 

中学校から学校という環境に入っていくことはできませんでしたが、コーヒー豆の焙煎という自分の好きなものを仕事にすることができたのです。

 

岩野さんは中学校時代からコーヒー豆の焙煎を家でひたすら続けていました。好きなことを続けることで自分の未来を切り開くことができたのです。

 

これは昔の話ではありません。岩野さんは今年で17歳。お店を開いたのが2017年です。


もしかすると周りの大人は「好きなことだけでは将来生きていけない」「勉強をしなければならない」と言うかもしれません。

 

しかし私は「好きな仕事じゃなければがんばって働くことはできない」と考えます。

また「好きな仕事をするために必要な勉強があるならそのときにすればいい」とも考えます。

 

本当に必要か分からないのに無理して学校の勉強をしなくても構いません。あなたが将来的に必要だと感じたのであればすればいいのです。どうしても行きたい高校があるのであれば自然と学校の勉強に手が伸びるはずです。

 

もし今、興味があるものがあるのであればそれをひたすら続けてください。

 

不登校で勉強ができないとどのような問題が起こるか

最後に不登校で勉強ができないとどんな問題があるのかについて紹介をしていきます。

 

不登校の場合に勉強ができず起こる問題は勉強面と進路面の2つに分けることができます。それぞれを見ていきましょう。

 

学習面の問題点

まず最初に学習面の問題点です。

 

学校で習う勉強に遅れをとる

何と言っても学校で習う勉強が遅れるということは間違いありません。

学校での勉強をしたいのであれば、やはり学校に行くことが有効な方法の1つなのです。

 

他の有効な手段で言えば塾に通ったり、通信学習をするというものをあげることができます。

実際に私の不登校の教え子は通信学習を利用して勉強を進めていました。

 

ただ1人で勉強をするとなるとなかなかやる気を持ち続けることは難しいと言えます。

分からないところを教えてもらったり、励ましてもらったり、背中を押してもらう人がいないからです。

 

その点で言えば塾や学校などは先生や塾の講師がいるため勉強をがんばりやすいですね。

 

通信学習も最近ではインターネット上で先生が教えてくれるものも登場しています。

もし勉強をしっかりとしたいけれど学校や塾に行くのはイヤだという場合には、インターネット上でだれかに教えてもらうこともおすすめです。

 

進路面の問題点

次に進路(受験など)の問題点です。

受験する高校側に成績が伝わる

みなさんが小学生の場合は全員が中学校に進むことができます。

一方でみなさんが中学生の場合に高校に進みたいとなると受験をしなければなりません。

そして高校の受験の場合には中学校1年生からの成績が評価されます。

そのため中学校の成績によっては受験時に不利になる場合があります。

各都道府県によって高校の受験のときに中学校の成績がどれだけ評価されるかは変わります。

受験のことについて不安を持つのであれば学校の先生に相談をしてみましょう。

受験する高校側に出席率が伝わる

受験する高校側に出席率が伝わる場合があります。

ただし多くの場合、高校側は不登校であることに対して理解をしてくれます。

最初にも伝えた通り無理に学校に行くことが正解ではありません。

しかし成績は取っておくことに越したことはありません。

まとめ:無理に周りに合わせて病むな

今回は

  • なぜ不登校となってしまうのか
  • 不登校のときの勉強について
  • 不登校で勉強ができないとどのような問題があるか
  • 不登校でも家でできること

などについての説明をしていきました。

 

何度もいう通り不登校であることは悪いことでも、間違いでもないということです。

 

1つだけ言えることは「無理に周りに合わせようとして学校に行って病んでしまうなら学校に行かずに元気に過ごしてほしい」ということです。

 

これは私の母が不登校のときに私に言った言葉です。

教師であった母は学校に行かずにゲームに逃げる私を見て「学校という環境には合わない」と感じたのだと言います。

 

そのような環境に無理やり通わせて精神が病んでしまっては元も子もないと感じたそうです。

 

本当にそれはその通りです。

不登校は恥ずかしいと言ったようなイメージがあるために無理に学校に行って自殺をしてしまった子ども達だっているのです。

 

命があればそれで100点満点。それを忘れないでくださいね。

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